2026年1月 定例会 前野教授講演「根付くウェルビーイング経営の秘訣 ~西精工はなぜ挨拶と掃除から始めたのか~」+キューブシステム取り組み事例発表「エンゲージメントに関する取り組み やりがいと誇りを持つことを目指して」

2026年最初の幸せ研定例会のレポートです。
1月16日15時より行われた第4回定例会は、前野隆司教授(武蔵野大学ウェルビーイング学部長、慶應義塾大学名誉教授)による「根付くウェルビーイング経営の秘訣」、会員企業である株式会社キューブシステムによる取り組み事例「エンゲージメントに関する取り組み」の2つの発表と、意見交換が行われました。会場としてキューブシステムの会議室をお借りし、同社から各部門のエンゲージメント向上を担当されている「エンゲージメイト」のみなさんにも参加していただき、会員企業各社間の交流もまじえながら、和気あいあいとした雰囲気のもとで進みました。

第1部・前野教授
「根付くウェルビーイング経営の秘訣 ~西精工はなぜ挨拶と掃除から始めたのか~」
第1部・前野教授のパートでは、教授がこれまで研究された、ウェルビーイング経営の企業の中から、特に西精工株式会社(徳島県)を中心に、取り組みの観察による気づきの共有をいただきました。西精工がやっていることは、「挨拶と掃除」に尽きる、「元気な声で挨拶し、掃除を行い、そのあと、理念整備に進む」、ウェルビーイング経営が根付くにはこの順番が大切であり、大企業が陥りがちな「いきなり理念を整備」することではない、とのお話でした。西精工が「挨拶と掃除」から始めた理由は、「挨拶は単なる儀礼ではなく、『人を人として扱う』最小単位であること」、「掃除はただ汚れをきれいにするのではなく、『この場を大切にする』という無言の約束」ととらえているからであり、この2つの「人と会社を大切にする経営」の基本から始め、続く第2手として「仕事を振り返る言葉を変える」ことへ進まれたことを教えていただきました。
最後に、会員企業へのアドバイスとして、根付くウェルビーイング経営の秘訣は、
・小さく始める
・理念、制度化、KPI化はあとで
・まずは、社員のやりがい、誇り、仲間意識、大切にされる意識など、幸せの条件のうちの何かを大切に育むこと
・育む内容は会社によって違う
・もちろん、トップの志や熱意や愛があること
と、行動→実感→言語化→理念化のプロセスへの実践的なアドバイスをいただきました。

続いて質疑応答・意見交換として、「ウェルビーイング経営が根付いたかどうかをどのように気づくか、確認するか」「西精工から学ぶべきこととは」等の質問が寄せられました。

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前野隆司教授による講演

第2部・キューブシステム
「エンゲージメントに関する取り組み やりがいと誇りを持つことを目指して」
キューブシステムの事例発表では、事業企画部 田丸裕也さんと「エンゲージメイト」代表の社員の方より取り組み事例の発表をいただきました。

株式会社キューブシステム 企業概要
商号 株式会社キューブシステム
設立 1972年7月5日
本社所在地 東京都品川区
社員数 992名
事業内容 システムソリューションサービス

田丸さんのお話では、ウェルビーイング経営に取り組まれたきっかけ、ウェルビーイング経営の定義、これまでの取り組みを紹介いただきました。同社は特にウェルビーイング経営の中でも、社員の「エンゲージメント」に着目されています。2024年度の「エンゲージメント向上委員会」発足による営業現場の巻き込み、月1回のエンゲージメントサーベイの実施と分析結果、「CUBE SYSTEM Award」を通じた社員の「やりがいと誇り」の醸成、各部門でのエンゲージメント向上をめざす「エンゲージメイト活動」、社長と社員の対面・オンラインでの対話会「社長と語ろう会」、社員提案によるオフィスカジュアル導入等の数々の取り組みの紹介に加え、これまでの活動から得た学びや振り返り、「成長・やりがい」への考察について、苦労点も含めて赤裸々に語っていただきました。

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田丸さんの発表

続いて、「エンゲージメイト」である若手社員の方から、所属部門で主導している取り組み事例の発表がありました。同社では、部門長との連携のもと「エンゲージメイト」のみなさんが、自部門でのエンゲージメント向上に対して、自発的に、かつオリジナリティをもって積極的に取り組まれています。8名からなるコーポレート部門の組織における実践内容として、エンゲージメント調査結果を基にした「裁量」「人間関係」をテーマとした対話型ワークショップの内容や運営上の工夫を紹介いただき、「以前より職場でエンゲージメントについての会話がしやすくなったと実感」「参加してくれる人に意義を感じてもらいたい」と、エンゲージメイトご本人の気づきや思いについてもお話しいただきました。

その後、前野教授からのコメントに続き、質疑応答として、「同社における『個人の成長』への考え方」、「『エンゲージメイト』の任命と上長支援等の実務面の進め方」等について質問が寄せられました。その後、キューブシステムのみなさんも交えて小グループに分かれての意見交換と振り返りを行い、会は終了となりました。

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グループ対話

その後は、有志による懇親会に移動し、会員企業・会員個人のウェルビーイング実践についての意見交換を行い、盛会のうちに終了しました。

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終了後の懇親会

まとめ
前野教授の最新の研究結果とともに、キューブシステムにおけるエンゲージメント向上への取り組み事例は、日ごろ各企業の職場にてウェルビーイング経営の推進に取り組むメンバーにとって、多くの気づきのある充実した時間となりました。前野教授と、生の事例を発表・共有くださいましたキューブシステムのみなさまに、心より感謝申し上げます。

(執筆担当:運営サポート 松本)

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