幸せ研の歴史からひも解く「ウェルビーイング経営の真髄」とは?

みんなで幸せでい続ける経営研究会(以下、幸せ研)の第9期が2025年10月から始まりました。
第9期の初回定例会に登壇されたのは、幸せ研の共同代表である前野隆司教授(武蔵野大学ウェルビーイング学部長、慶應義塾大学名誉教授)。
幸せ研の歴史を振り返りつつ、これまでの研究で解き明かしてきたウェルビーイング経営の真髄について語ってくださいました。

10月は五反田の会場におけるリアル開催で、会員によるチェックイン(近況のシェア)後、前野教授が登壇。
2016年の創設期より「幸福経営学」をベースに、みんなで幸せでい続ける経営の研究をし始めたが、今思うと「みんなで幸せでい続ける」というのは、期せずしてポストSDGsとも言われるSWGs(Sustainable Wellbeing Goals)の訳語になっていて、先見の明があったとのこと。

その後、ウェルビーイングの認知度は年々上がり続け、記事数もうなぎ登りになっている、とお話されました。

これまで数多くの企業がこの研究会に参画してきたが、企業が幸せになることが「生きとし生けるものの幸せ」につながる。
また、人類が滅びないためには、ポスト資本主義として人類のウェルビーイングを第一とする「ウェルビーイング資本主義」が世界的に掲げられる必要がある、と締めくくられました。


講演後はグループごとに感想をシェアしてから質疑応答の時間に。
前野教授は皆さんの質問に丁寧に答えられました。
様々な質問が出てきましたが、ウェルビーイング経営の真髄は昔から変わらず、前野教授が提唱した幸せの4因子に即した「やりがい・つながり・個性・前向きさ」が核になるとのこと。
また、大企業は1万人いたら、その中の100人のチームが一緒になってウェルビーイング経営を頑張り、そういったチームが100個できると、自ずと多様な幸せが咲き誇る会社になっていくという見解を示されました。
個人的には、ワークエンゲージメントとワーカホリックの違い(見分け方)は「笑顔があるかどうか」である、という話が印象的でした。
今後のスケジュールとともに、会員企業のウェルビーイング経営の実践研究&検証にも力を入れていく方針が示されつつ終了した定例会。
幸せ研に関わっている企業がより幸せになっていくよう私も尽力していこう、と心を新たにしました。
幸せ研・研究チーム長
武蔵野大学ウェルビーイング学部 准教授
浦谷 裕樹(うらたに ひろき)


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